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オーディオ愛好者仲間の中でも特に音に関しての「うるさ型」であった友人が使用して
いた「Exclusive」ブランドのTADユニットを何度か聴く機会がありましたが
、その時点では私の求めている傾向とは違うものであったため特には関心を示さずにいま
した。その後、幅広い分野の音楽を聴こうとして当時のオートグラフのセッティング方法
ではピアノ曲や声楽などで求める響きに対応できなくて悩んでいた時にTADのウッドホ
ーンを思い出して導入を考え始めました。TADユニットの愛用者が3人いて、内2人が
自作の箱に一部のユニットを装着してシステムを組んでいました。残りの1人が2402
システムを導入していましたが、3人の求めている音は必ずしも近いものでもないようで
した。TADユニットで構成されたシステムでWウーファを採用してレコード制作スタジ
オでも活躍していた2401Twinに絞って導入の検討を行いましたが、当時の価格が
240万円(セット)という高額商品だったため悩みましたが、ここは思い切って導入を
決めました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
搬入当日は営業所の皆さん総出で狭い我が家へ運び入れてくれましたが、狭い家の中に
大型機器がすでに設置されているところに、2401Twinをどこに設置して良いもの
か不安げな顔が明らかに見えてとれました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オートグラフのホーン開口部とは重ならないため、オートグラフの前に設置して鳴らし
始めました。ピアノ曲を中心にレコードを聴きましたが、満足な日々を送ることが出来て
いました。しかし、数年経過した頃からオーディオマニアの悪い癖が出始めて幅広い音楽
に対応させることが「工夫次第で可能かも知れない」と考えるようになっていきました。
このことが結果として2401との決別へと向かって進行していきました。設置方法やア
ンプ構成の変更など色々と試せば試すほど暗礁に乗り上げてしまいました。最大の問題点
は、使用する部屋の「容積と強度不足」という難問でした。長年に渡り趣味と道楽に全て
の収入をつぎ込んできた結果として、ローンの未払い残高はあれども貯蓄などはありよう
が無く「容積と強度」を兼ね備えた部屋を準備する事は現実として不可能であった。・・
暗礁に乗り上げたことのショックからか、方向転換して初心に帰ることが出来なくなり
自宅に置いておくことが苦痛となったことから、知人のオーディオ専門店で預かってもら
うこととなった。その後、時間が経過しても一向に引き取ろうという気分になれずにいた
ところ、友人が名乗りを上げてくれたことで譲る決心をして手放してしまいました。・・
現在ではその友人が開業した手打ち蕎麦「たいら」でジャズサウンドを毎日奏でている
ようで2401Twin自身が一番喜んでいるものと思われます。・・・・・・・・・・
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